自身の経験則に則して、何切る問題、麻雀動画、牌譜を中心に解説しています。
- 2024.11.22 [PR]
- 2011.11.25 場に合わせた緻密な攻防
- 2011.10.30 相手に隙を与えない打ち筋
- 2011.10.23 平和の手順と黙聴へのケア
- 2011.10.22 ドラの切り時
- 2011.10.20 ダブ東のケアと門前混一
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3:30
東三局 ドラ西家 八順目
ツモ
ここで生牌のを切るかどうかの選択
東三局の東場でありダブ東である、ここで生牌とは言えを切る人が多そう。
親に鳴かれたらちょっと前に出辛い上に両面形が多い手牌だが、
一面子も出来てないので、案外、手としても遠い。
はアンコになっても大して嬉しくないし、どっちみちドラ塔子を使い切ると考えるなら、
不要な牌であるし、結局、両面塔子が埋まってしまえば、ノミ手でドラを勝負する形になる。
まぁ、ここで切りが間違いとは思わないが、打点、スピード、他家との手の早さなどの
バランスを考えても、割りに合わないかも知れない。
ここでを切れる人はどれくらいいるだろう。
4:37
南家 ドラ十一順目
ツモ
は河に2枚切れでは1枚。
ここでを打って単騎に受ける。
当然、枚数的には単騎だが、やがアンコになれば
両面に変化するし、手代わりも考える人も多そうだ。
次巡 5:07
ツモ
当然見た目ではに受けた方が広いので、
あそこで単騎に受けて打って放銃する人も多そうである。
ここまでのおさらいをしてみると、
・が打ち辛い。
・ほとんど手代わりがない。
を引いても大して待ちも広くならず、も勝負しないといけないので、
単騎待ちかシャンポン待ちにする。
・場を見ても、全体的にタンピン計の捨て牌であり、などの字牌も山にありそう。
・ツモの来方も対子場ぽい。
やはり、リスクを負って強引に両面聴牌と考えるより守備も考えた七対子の方が、
場にマッチしてる気もするので、私も単騎に受けそうである。
と思ってたら、
6:12
ツモ
で、本当にをツモる。は1枚切れており、山にあると読んで単騎に受ける。
6:56
かなり終盤だが、以下の形からを放銃
ドラ西家
ツモ
西家から8000を出上がる。6:46切り辛そうなを引かされたが、これは当然押すとして
は現物待ちという訳でもなく、6:12の段階でリーチも全然ありな選択である。
二軒立直だったらどうだろう?
筒子が高く二軒立直だけに西家は止めてる可能性も高いかも知れない。
ま、リーチと言っててもアガれてたかも知れないけども、アガれてなかったかも知れない。
よくよく考えるとも最大2枚しかないし、純空の可能性だってある訳だし、
二階堂プロは門前守備型で、あまり前のめりになりすぎない打ち手である。
前のめりになりすぎない彼女の選択はリーチの多い私にとっては割と勉強になる。
ザっと見てしまうと、何気ない和了と済ましてしまう人も多いだろうが、
こういった奥深い思考に注目すると麻雀の腕は格段に上がる。
1:08
ドラ
ツモ
1:50 をサクっと出上がることが出来たが、
1、が2枚切れており、も見た感じそう悪い気もしないので、
既に立直といきたい所でもあるが、慎重に闇聴にした。
2、は生牌でが3枚ずつ見えておりが1枚切れておりが狙い目になりそうだ。
捨て牌は1:35
3、1:44 現物のを切らないでをさっと突っ張ること。
1の是非はともかく2と3みたいな待ち取りの選択と、
現物待ちでサクっと突っ張ることに非常に良いセンスを感じる。
4:38
南一局 東家 ドラ
ツモ
を切って断ヤオを確定させたが、
1.が2枚切れてても自分で1枚使っておりが弱い感じ。
故にもが場に1枚切れてるというだけで、に比べれば和了そうな所だし、
平和も付き易い。和了辛い所を厚く持つのが基本的なセオリーである。
2.は上家と下家との筋であり、上家も既に仕掛けているし、
危険度の高そうなを先に切っておきたい。
3.仮にを引いても345の目がある。
4.が1番手広い。
解説でも言ってる通りを先に切っておく。切りは流石にないだろう。
4:51
西家
ツモ
ここでを打って立直と打つ。
一手代わり567、両面変化と役もあるので闇聴にする人もいると思うが、
が自分から見て3枚見えておりカンは悪くないという読みだろう。
5:03 トップ目の下家から裏が載らないとは言え5200を出上がる。
卒なく慎重に打ち、卒なく高く上がり、相手に隙を与えない読みの鋭さを感じた局である。
0:47
東二局 親番 ドラ
ツモ
ここから打456の三色も見据えている。
ただ、こう打つとを引いても一向聴に取れないのと手狭なので、
実際切りの方が多そうだが、引いた時に二嵌+両面両面の形に取っても、
結局、ドラが出てしまう形なので、それなら手役も最大限にということで
引いての両面変化もあるし、この打牌の方が割りと安全に高い手が狙えそう。
また、断ヤオ狙いのツモ切りもあるかも知れない。
2:35
ツモ
三色が見えてない人はツモ切ってしまう人も多そうだが。。
こうなったとしてもドラが出てしまい形もよくない。
こっちの方が両面形も残って平和も付くので、切りが自然である。
6:46
ツモ
ここで切り。
5:33で西家の二階堂プロがを切っており、6:28でを手出しで切っている。
確かに、二階堂プロに対し索子が高く染まってる可能性もあり、が打ち辛く、
が4枚見えていてがノーチャンスだしを切ってるのであれば、
カンの可能性はないし、ペン待ちの可能性も薄く刺さるとしても、
シャンポンや単騎待ちくらいだろうと考えたのだろう。
私としてはむしろが4枚、が2枚見えており、が1枚も見えてなく、
山にありそうだし、親のメンピンは裏が載れば高いのでと行きそうである。
7:52
ツモ
で和了を逃したが、あそこでを切るのが正しいとかそういうことを言いたいのではない。
立直が入ってないからと言って、黙聴への警戒を常に緩めてはいけないということである。
1:07
東二局 西家 三順目 ドラ
ツモ
一つの分岐点である。ちょっと疑問手だと思うのが、解説でも推してる切り。
ただ、値段的にも一盃口ドラ2の方が高いし、どうせここでドラをリリースしないなら、
ドラを生かすことを考える方が無難な気もしたが、どうだろう。
一応筒子を外しても、ダイレクトのツモ三暗刻の聴牌には取れないが、
仮にツモでも四暗刻の目も残っている。
またとの安全度はかなり違いがありそう。
重なりを期待しつつ残し(暗刻筋は重なりやすいという説)はあるかも知れないが、
特に筒子で面子を作る気がないならここでを先に切ってしまった方が良いだろう。
ただ、ここでを切ってると3:28でを引いて聴牌しており、6:28
ツモ
の形で、おそらく満貫をツモあがっている(笑)
カンが引けるというのも何となく分かるし、確かに、ドラは邪魔と言えば邪魔なので、
この時点でドラのを切ってもおかしくないかも知れないが、少しリスキーだろうか。
を引いて以下の牌姿
どうせが切り辛いなら3:34 で萩原さんから出たを仕掛けてみても面白い。
もちろん一色狙いでの暗刻落しだ。
結果論ではあるが、→とツモっており、以下のような形になっていた。
また下家の欲しい萬子を食い取ってることになる。
ポン
こうなれば、展開が違っていただろう。が4枚見えでが良いと思って、
私は食い付いてしまいそうだが、向聴を落とすことにもなるので、
なかなか鳴き辛い所ではある。一般の人にはなかなか出来なそうな鳴きである。
5:35
ツモ
ここで聴牌を果たしドラの切り、どうだろうか。一盃口のみの愚形聴牌、、、
私は正直打つ勇気は出ない。聴牌に取らないで、場に1枚切れの辺り打ちそうである。
打つとしてもとりあえず様子見で、闇聴にすることは間違いないと思うが、、、
6:28
ツモ
ここで一盃口は見切り切り立直でも良いかと思ったが、
ただ私だったら、、、5:35の牌姿でを切ってることになるので
ツモ
ここでとするかも知れない。も場に1枚も切れてなく、
ペン何かよりも良い待ちだろうし、だと出ても役がなくてアガれないし、
ツモって満貫あれば十分と判断するかも知れないからだ。
一手代わり四暗刻だが、をリリースするには巡目が巡目というのもあるし、
ここで、四暗刻を待つくらいならを外しておきたいというのもある。
但し、ここで切りだと6:06の萩原さんの
に間に合ってしまうという残念な結果になりそうだ。
二階堂プロは一盃口の仮聴を重視したのではなく、
ここまで考えてあのタイミングでしかを切れないと感じて切ったというのであれば、
何か鋭さを感じる。私はドラは役牌のドラは特に切らないタイプなのだが、
もつれてもつれて結局はドラが出て放銃ということもたまにある、
今回の結果がそうだが、ドラの切り時ってのは本当に難しいが、興味深い。
2:28
ドラ北家 六順目くらいで以下の萩原さんの手牌
ツモ
→と落としたが、このをツモ切ってしまう人も多そうだ。
毎回対局を見てると、萩原さんは字牌を抱えすぎじゃないか、
と思うこともあるのだが、その分、字牌の絶妙なケアの仕方と
字牌を生かして和了に持って行き方が上手い。
私も彼と同じくと落とす訳だが、他の打牌も考えてみた。
切りだと、引いても一盃口のロスがあるので、
向聴キープで打つのもどうかと思うし、どうせ引いても平和のみの聴牌だし、
引いてもリーのみカン特に向聴キープするメリットも
少ないと感じるのが自然だろうか。
真っ直ぐ行くなら当然切りだが、下家の捨て牌もちょっと嫌な感じだし、
ドラも見えてないこの状況で、ダブをポンされるのは不利になりそうである。
ここはを重ねて
の形になれば上出来だろう。あわよくば萬子の混一もあるかも知れない。
また、固執しすぎ気もするがを打って、
チャンタや一盃口狙いで鳴き散らかすという手もあるだろう。
4:58
ドラ
ツモ
かなり豪華な手牌であると同時に、悩ましい手牌。
ここで切りはかなり打点重視の打牌で、
が二枚切れで自分でを3枚使っている。
は場に1枚と自分の手牌に1枚で、既に2枚見えてるが、も、
もしかしたら山に残ってるんじゃないかと見てるのだろう。その考え方は凄くよく分かる。
引きないしは引きで 門混全帯一盃口ドラ2東 で既に9翻。
ダマで倍満まであり、立直ツモでトリプルまで見える手に化ける。
ドラを使い切りたいならこの打牌がベストかも知れない。
ここで手広くを切るとか色々ありそうだが、切りが一番スタンダードな感じを受ける。
引きならメンホン一気通貫もあるし。手広く構えつつ、
ドラのを打つならあくまで聴牌時という打牌だ。
ただし、待ち取りに気をつけたい所でが重なったら12:21でも言ってる通り、
シャンポン待ちに受けずカンに受ける方が無難だろう。
6:06
ドラ
ツモ
も2枚切られており、既にも枯れてるので待ちに受けるくらいなら、
確実に山に一枚いる単騎に受けるだろう。
脇の二人からも、ほぼ、間違いなく出そうな牌である。
強いて言えば、
7:31 あそこでかを打ってれば、
メンホン東一気通貫で二階堂プロからが出ており討ち取ってる可能性もあったが、、、
かなり面白い局だった。次回は二階堂プロ目線で解説したいと思う。